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平家物語の訳文

9月6日の「ダイサギが「たんぼ」に戻ってきました」の投稿に中で、平家物語の部分を訓読の原文で記載しましたが、分かり難いという意見がありますので、現代文に翻訳しました。
 
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最近の世の中では天皇の権力も無下に軽くなった。昔は宣旨(天皇の命令書)をだれかに向かって読めば、枯れた草木も花が咲いて、飛ぶ鳥も天皇にしたがった。近頃のことであるが、醍醐天皇が神泉苑に行幸して、池のほとりにサギが見えたので、六位の官人をお呼びになり「あのサギを取って参れ」と命令した。官人はどのように捕らえるべきと思ったが、天皇のお言葉であるので歩み向かった。サギは羽づくろいして飛び立とうとする。そこで「宣旨ぞ」と命令すれば、ひれふして飛び去らない。直ちにこれを捕えて天皇のところに行かせれば「そなたは、宣旨に従って来られるとは神妙である。すぐに五位になれ」と言ってサギを五位にした。本日よりサギの中の王であるという札をみずからお書きになり首に付けて放させた。全くこれは、サギのための褒美ではない。ただ、天皇の権威の程を知らしめるためのものである。

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ここで神泉苑とは、平安京の御所の近くにあった天皇や貴族が船などで遊んだ場所です。現在も二条城の近くにあります。

神泉苑神泉苑の龍頭鷁首(りゅうとうげきしゅ)の船

神泉苑1

神泉苑の池(現在の池は当時のものより相当小さくなっている)

 

本文中で五位とか六位にこだわっていますが、当時階級が五位になると貴族ということになりました。

2017年9月9日 土曜日 at 6:01 pm| Posted by kouhou-kozutsumi